由布日記 由布の人の日々の暮らしについて
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2022年12月28日

「ゆのひらん日記」

written by C.Oさん

初めまして。
湯布院町湯平担当 地域おこし協力隊のOと申します。
着任して早5ヵ月、今日は湯平の好きなところを日記風に綴りたいなと思います。

私は大分市出身で、10年ぶりに大分に帰ってきました。
東京では国際協力や政治関係の仕事を経験しました。カンボジア人の夫がおり、いずれは夫婦で食を通じて人と繋がる場所を作りたいと思っています。
私は三度の飯と温泉そして寅さんが大好きです。全48作を3~4巡観ているマニアっぷりです。
いつか寅さんの様に自由に全国を旅しながらいろんな出会いの中で楽しく生きていけたらいいなというのが昔からの夢でした。
東京では寅さんの故郷、葛飾柴又に住み、映画のロケ地をぶらり旅したり。寅さんに魅せられた理由はというと、旅先でどんなことがあっても温かくおかえりと言ってくれる人がいて帰る場所があるということ。普遍的な家族の愛とか、地域の温かい人情がある古き良き昭和の文化。いつも人を笑わせてばかりで周りにはバカと言われ振られてばかりの超三枚目の寅さんがごーく稀にみせる実は二枚目のカッコよさ。などなど…(語るときりがないのですみません(笑)、スルーしてください)

~湯平温泉の玄関「湯平駅」~

地域おこし協力隊OGの友人が自然の中でキラキラ楽しそうに生活している姿をみて、家庭の事情などもあり大分に帰ることを決意したのですが、この「温泉&寅さんロケ地&古きよきもの」3セット揃っていたというのが湯平を選んだ理由です。(単純でごめんなさい)

ご存じのように、湯平温泉は水害、コロナ禍で打撃を受け、いま復興に向けて一歩一歩あゆんでいます。被災した爪痕が痛々しく残り、久々に歩いた石畳には人っ子一人いなくて、正直「なぜこんなに寂れちゃったの。もったいない!!!」と思いました。
一方で、価値あるものがたくさん残ってるからこそ、潜在的な可能性を秘めたまちの復興を確信しています。
私の個人的推しの理由3セットだけでなく、誇るべき泉質を持ったかつては九州第2位の歴史ある温泉街です。

湯平を歩いていて道を尋ねることがこれまで幾度かありましたが、地域の人は決まってニコニコして目的地まで着いてきてくれました。
どこの馬の骨ともわからない私を「湯平に来てくれてありがとう」と家族の様に温かく受け入れてくれました。
何かあった時にはみんな心配してどこからともなく人が集まってきて助け合う。私が出会った湯平の人々です。お祭りといえば命かけて面白いことをやりきるパワーなど愛おしいとさえ思ってしまいます(笑)
豊かな自然、人、古き良き文化。地域をつくるのは“人”なのであればもうそれを持っている。と、私も知られざる財産を発見している毎日です。

~会議からのいつもの帰り道~

10年以上前、同じく推し3セットが揃った某温泉街に5年間住みました。
当時私は仕事の拠点は大分市でしたので、わざわざ通勤に時間のかかる辺鄙で不便なところになんで住むの??変わってるねと友達や職場のみんなに言われ「いやいや、バカだねえ(おいちゃん風、わかる人だけ)、わかってないねえ」と返してました(笑)
私にとっては自然の恵みがあり、毎日歩いて温泉に行けるってだけでこんなに価値のあることはありません。
便利さよりも好きな場所に住んで、日々心豊かに暮らすことの方が自分にとっては大事でした。当時は未だ”可能性を秘めた場所”でしたが、今や高級なホテルが建ち、グランピング施設が建ちその価値が再発見され賑わいのある場所になりました。ほらねとどや顔で言いたい気分でした。

地域おこし協力隊としてはあるまじき発言ですが、いちファンとしては「ホントは教えたくないんだけど大切な仲間には教えたい特別な場所」が私にとっての湯平温泉です。
なので既にあるそのままの、特別な魅力を発信できればと思っています。数年後、またどや顔でほらねと言っている自分を想像しながらファンでい続けたいと思います。

湯平も来春に「まちづくり協議会」が立ち上がります。私の活動はそのサポートが主ですが、現在設立に向けてのモデル事業として10月から“ゆのひらんプロジェクト”が始動しました。湯平のアイデンティティでもある石畳をみんなでお掃除して、キッチンカーや湯平特産物を積んだ軽トラ市で歩いて楽しい石畳に変わりつつあります。よかったら覗いてみてくださいね。


C.O

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