由布日記 由布の人の日々の暮らしについて
ご紹介しています。

2023年1月10日

谷地域から学ぶ地域の文化と自然

written by H.Sさん

こんにちは。
大分県由布市で地域おこし協力隊として活動しているH.Sです。

昨年の6月に由布市に移住してきて以来、地域を知るために様々な場所を訪れています。旅行するのが趣味のため、自然や文化資源が豊富な地を周るのが最近の楽しみです。そこで、この間谷地域に訪れて今まで知らなかった由布の姿を学んできました。

谷地域は由布市挟間町の南西部に位置する中山間地域です。地域ではお米、いちごやアスパラなどが栽培されていて農業が盛んな地です。今回の由布日記では谷地域での旅で感じたことや学んだことを共有したいと思います。ぜひ最後までお読みいただけたら嬉しいです!

白岳神社(しらたけじんじゃ)

白岳神社には上宮と下宮がありそれぞれ異なる魅力がありました。上宮は由布岳と鶴見岳が見られる絶景スポットとなっていて、大分市も見渡すことができます。下宮には「学びの石」が置かれています。この石は以前上宮にあったそうですが、下宮に移動されたそうです。学びの石に触れると頭が良くなるという言い伝えがあります。

白岳神社 上宮
上宮から見える景観
白岳神社 下宮
学びの石

提子井路公園(ひさごいろこうえん)

提子井路公園には谷地域で農業するのに必要不可欠な提子井路が通っています。現在谷地域では提子井路に流れる水があるおかげで様々な農産物を育てることができているようですが、井路ができる前は地域で水不足が問題になっていたそうです。そこで、工藤三助さんという方が近隣の河川から水を引くために提子井路の開発に貢献されました。今でも提子井路を地域の方々が大切に活用されています。

大将軍公園(だいじょうごんこうえん)

次に大将軍公園に行ってきました。園内には大きく6つのスポットがありましたが、今回は「大将軍神社」と「あしなか石展望広場」について後ほど紹介したいと思います。園内には数ヶ所駐車場がありますが、大将軍神社の近くにある駐車場に車を停めて園内を巡ってきました。

大将軍神社(だいじょうごんじんじゃ)

大将軍神社に入ると牛馬の像が並んでいました。この神社は牛馬の神様として信仰されているようです。谷地域は農業が盛んな地であり、昔は牛や馬を飼っている人が多かったそうです。また、肥後藩主が参勤交代中に馬の調子が悪くなった際に大将軍神社を訪れて拝礼したところ、次の朝には調子が良くなり、無事上京できたというお話を伺いました。その後、藩主はお礼に1月13日から15日にかけて祭典を催し、そのお祭りは今でも「大将軍神社春の大祭」として引き継がれています。今年は1月13日(金)・14日(土)に実施されるようです。大将軍神社春の大祭は牛馬の健康を祈願するためのお祭りですが、現在では無病息災を祈る方が多いようです。

あしなか石展望広場

展望広場に行く途中に初恋岩と夫婦岩という2つの岩が置いてあり、その先を進むとあしなか石由来記が展示されていました。由来記によると昔篠原村に住んでいた与助さんという若者が庄屋の一人娘と恋に落ちたそうですが、女性の父親が二人の仲を許さなかったそうです。そこで、与助さんに対して岸壁の上にある大きな岩であしなか(農作業の際に使用する草履のような履物)を一人で作り上げることができたら結婚を許すと言われました。その後、与助さんはあしなかを作り終え、無事に女性と結婚できたそうです。その由来で、今では展望広場にある岩はあしなか石と呼ばれています。

由来記を読み終えた直後にあしなか石に乗ると、なんと素敵な農業景観が目の前に現れました!連なる山々、大分川そして様々な形をした田んぼがありました。ここでは、地域の方々によって代々受け継がれてきた伝統的な農業景観を見ることができます。

これからも由布市内各地での旅を通して地域の文化や自然を楽しみたいと思います。

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H.S

地域おこし協力隊
(移住定住担当)

東京都大田区生まれ。大学を卒業後、専門商社でデジタルマーケティング・プロモーション活動を担当。学生の頃から由布市に訪れることが多く、豊富な自然・文化が盛んな地での暮らしに魅力を感じ由布市へ移住。

■由布市地域おこし協力隊インスタ
https://www.instagram.com/yufu_okoshi/?hl=ja

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