由布日記 由布の人の日々の暮らしについて
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2023年1月27日

由布市に移住をした家族の日記 〜年末年始と地域活動〜

written by 山﨑 敬祐さん

*我が家の年末年始のお話

 我が家は毎年12月30日に家族・親戚が集まりお餅つきを行います。人数も多いので、こどももおとなもワイワイと話しながら鏡餅、あんこ餅、丸餅を作っていくのですが、餅つきは何といっても時間勝負!つきたてのお餅がやってくると、エンジン全開で待ったなしの猛スピードで丸めていきます。つきたてのお餅をつまみ食いするため、海苔、醤油、大根おろしの準備も欠かしません(笑)。まじめに丸めていたこどもたちも次第に集中力がなくなると、餅をびょ~んと伸ばしはじめ、粉を掛け合い、そこにおとなも参戦し、、、と年の瀬も賑やかに過ぎていきます。何はともあれ、ゆく年くる年を見ながら年を越すのは、移住をしても意外と変わらないのですが、初日の出は少し歩くと何処も彼処も独り占めの絶景なので、とても嬉しいですね。

なぜタンクトップなんだ(笑)
何処も彼処もうっとりする景観ばかり

*せんだんの会のお話

 息子が通う谷小学校(特認校※1)は、100年以上の歴史があり、大分市の隣町でアクセスも良く、自然豊かな土地で伸び伸びと学ぶことが出来る学校として、幅広く児童を受け入れています。この谷小学校の校庭には、直径1mを超えるであろう大木「せんだんの木」があります。70代の方に聞いても「この木は、わしが子供の時からあるんよ」と言われ、60代の方は「よく上まで登って遊んだわい」、50代の方は「枝にブランコが繋いであってな」と、谷小学校にあり続けているせんだんの木は、どの世代にとっても思い出に花を咲かすことができる存在のようです。樹齢がとっても気になりますが…。

「せんだんの会=おやじの会」はこの木が名前の由来となっていて、谷小学校のお父さんたちは、毎月夜な夜な公民館へ集合し、警察署から青パトを、消防団から積載車をお借りして、地域の防犯パトロールを行っています。また運動会の時には車両の誘導を行うなど、長年に渡り住民の皆さまと連携して地域の安全を守る一翼を担っています。昨年12月末には、地域交流会として「門松づくり」を開催し、綿あめやポップコーンを作る機材も準備してちょっとした縁日気分を味わいながら、放置竹林を地域資源として活用するSDGsへの取り組みが行われました。今年の年末もとても楽しみです。

谷小学校にあるせんだんの木
裏山の竹で門松づくり♪

*大将軍神社春の大祭と由布市消防団のお話

 私の暮らす地域には山の上に「大将軍神社」という神社があります。大将軍神社は昔から牛馬の神様として信仰されていて、遠方からはるばる足を運ばれて、家畜の安全や健康を祈願する方々も多いようです。特に1月13日の大祭初日には、数十年前までは、臨時電車が出るほど沢山の人々が訪れていたそうですよ。

 実は私、昨年から小学校以来となる消防団員に入りまして、地域防災への取り組みがいかに重要なのかを身に染みて感じています。挾間町小野地区は水稲栽培が多いため、水路がいたるところに張り巡らされており、昨年も大雨の際に一部の水路が氾濫するなどの被害がありました。私も消防団の一員として土嚢の運搬や倒木の撤去、流木などで詰まってしまった水路の掃除などを行い、初期対応の重要さを肌で感じた次第です。

 この大将軍神社の大祭でも消防団員の見守る姿があり、地域防災の意識が高いところが伺えるとともに「自分たちの暮らしは自分たちで守る」という昔から続く「ここでの暮らし方」を垣間見られたような気がします。振り返ると移住前の暮らしでは、地域の防犯・防災について何気に他人任せになっていたような気もしていて、移住後は背筋が少しピンと伸びた気もしています。

大将軍神社春の大祭
地域に欠かせない消防団

*冬の食べ物のお話

 冬野菜では、移住をして1年目から育てている、かぶやコラビグリーンが甘くてとっても美味しくて大好きです。今年は特にかぶにハマって「小かぶのあんかけスープ」が家族で人気の一品に(笑)。「野菜を育てて、食べる」当たり前のことですが、自分で作った野菜はひと際美味しいですし、有難みが一層沸いてきます。今年もタケノコに、春じゃがに、お米に、白ナスにと食べる楽しみが続々と待っています。

小かぶあんかけスープバジル添え
コラビグリーン

※1特認校:緑豊かな自然環境に恵まれた小規模校で、心身の健やかな成長を図り体力づくりを目指すとともに、自然に触れる中で豊かな人間性を培い、明るくのびのびとした教育を希望する児童・保護者に対し、一定の条件のもとに現在の通学区域外から入学、転学を認める制度(谷小学校HPより抜粋)。

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山﨑 敬祐 Yamazaki Keisuke

集落支援員

(ふるさと納税・移住定住担当)

北海道札幌市生まれ。地元の大学を卒業後、イギリスに語学留学。帰国後は福岡市の外資系ワイン会社で約14年営業・管理職を経験後、大好きな体育館などの公共施設の管理・運営を行う会社を経て、2021年4月に妻の出身地でもある由布市挾間町へ家族で移住。農のある暮らしをテーマに田舎暮らしを満喫中。

■yamamiya_farmで「農のある暮らし」を配信中

https://www.instagram.com/yamamiya_farm/

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